■ バシェ音響彫刻修復プロジェクト・クラウドファンディングが始まります | 2017.4.21 |
バシェ音響彫刻ですが、いよいよ今年2017年から 東京芸大で修復プロジェクトがはじまります。 東京藝大先端表現科・古川研究室と東京芸大ファクトリーセンターが共同で バシエ音響彫刻修復プロジェクト、クラウドファンディングが開始されます。 募集期間は4月6日から6月30日まで、目標額は200万円です。 多くの方の協力をいただきたいと思っています。 本日、プロジェクトのページに私の文章が掲載されましたので ご覧いただきたいと思います。 https://readyfor.jp/projects/geidai2017baschet/announcements/54697 パリでの出会いから、2013年の「川上フォーン」「高木フォーン」の修復、 2015年「渡辺フォーン」「桂フォーン」の修復のこと、 京都芸術センターでおこなわれたコンサートのことなど、いままでの流れが 書かれています。 そのなかから最後のほうの文章を下につけてみます。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ バシェ兄弟はなぜこのようなものを作ったのでしょう。第二次大戦中レジスタンス運動をしファシズムと闘っていたバシェ兄弟は戦争が終わると、何か美しいこと、人々が楽しめること、幸せになることをしたいと望みました。1952年からこつこつと音の研究をパリのアトリエ始めたそうです。美術館では「作品に触れないでください」というのが通例ですが、バシェの作品は触れてもらうことによって成立する作品です。そうそれは自己表現のための一方的な作品ではないのです。 素晴らしい哲学が内包されているバシェの音響彫刻、その作品から人々は何を感じ何を学ぶでしょう。バシェ音響彫刻に触れることによって、与えられる既成の「音楽」ではなく、自らが音の探検をし、感性と想像力を開花させること、それこそがバシェ兄弟が望んだことだと思います。 また、バシェは、同じデザイン、同じフォームのものは世界に2つと作りません。1970年大阪万博で展示された作品たちは、そういう意味で、世界的な視野で見ても日本だけの特別なコレクションとして、大変貴重な財産といえると思います。 いよいよ東京芸大で修復プロジェクトが始まります。 最初の修復は、劣悪な環境のなか行われましたが、設備と技術、人材の揃った東京芸大ではきっと理想的な修復がおこなわれることでしょう。修復プロジェクトを進行させるため、ぜひ皆様の協力をお願いしたいと思います。 2017/4/20 バシェ協会・会長 パーカッショニスト 永田砂知子 もっと詳しいことを知りたい方はこちらのHPご覧ください。 鉄鋼館の時代からのことが書かれています。 バシェ協会HP http://baschet.jp.net/ バシエfacebookページ https://www.facebook.com/BaschetJapan/ |