■ 07/9/29 大阪ライブその2   ブリコラージュ「あわい(間)からの音」2008.1.21

大阪2日目は、大正区にあるギャラリー・ブリコラージュさんです。

ここは、琵琶奏者の塩高和之さんに紹介していただきました。

下見にうかがったのが、昨年暮れ、それからお互いの都合が合うまでゆっくり待ちましょう、ということで今回のライブとなりました。この時点で、こういう丁寧なところだときっといいコンサートができるだろう、という予感がありました。

一つのコンサートが当日を迎えるまでには、いろいろこまごまとした打ち合わせなどがあるのですが、事前のやりとりの中にも、とても丁寧な誠実さを感じることができました。予感どうり、当日は熱心なお客様に聴いていただき、気持ちよく演奏させていただきました。ありがとうございました。


私がこのギャラリーへ初めて来たときに、ロフトへ昇り、上から音を降らせてみたのですが、なかなかおもしろかったので、演奏終了後に、それを再現してみました。
さて、上から降ってきた音はどんなだったでしょうか。
思いがけないところから音が来るのはおもしろいと思って客席の後ろから音を出しながら始まるのはよくやるのですが、上から演奏するというのはあまりやらないのです。

今回が4回目の波紋音ライブという方がいらしたので、会場によって、毎回音がちがってきこえる、というお話しもしていただきました。

音のちがいといえば、セッティングの時に、ステージの台座に乗せたときに、一番大きな波紋音の低音がとってもよく響いてくれて、気持ちよかったので、床に降ろしたときの音と台座に乗せたときの音とのちがいを聞いてもらいました。
ライブが終了したあと、こうやって、時々種明かしをするのです。


当日会場には、何人かの彫刻家の方がいらしていて、波紋音の製造方法について色々質問されました。また普通の方とはちがう眼で、かなり細かいところまでじっくり観察していかれました。

さてコンサートも無事終了し、
あとは、ギャラリーのご家族やスタッフのみなさんと
美味しいご飯を食べて楽しい打ち上げでした。
ブリコラージュさんは、長女の方とお母さんという女性陣ででお店を運営されていますが、男性陣は、木工作家さんで、家具など作られているご家族です。お店にも木製のいいおもちゃなど置いてありますので、木でつながっているご家族らしく、とても暖かく仲の良いご家族でした。

ということで、なごやかに一日を終えることができました。
色々なところで演奏している私ですが、ここではとっても気持ちのよい、日々を過ごさせていただきました。(宿泊もさせていただきましたので)

ありがとうございました。

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ブリコラージュさんがとてもきれいなチラシを作ってくださいました。
わざわざ京都法然院のコンサートにいらしてくださり、その感想を書いてくださっています。こうしたところにもブリコラージュさんの丁寧な仕事がわかります。
タイトルは、手書きだそうです。なかなか個性的な文字です。

まだこちらでチラシが見れますのでどうぞご覧ください。
http://www.jimoto-navi.com/bricolage/event/ev-20070929.html

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2007/10/3MIXI日記より


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ブリコラージュはギャラリースペースなので、白い壁に囲まれているのですが、今回のコンサートのめに野口琢郎さんという若い作家さんの作品を壁にかけてくださいました。

野口さんは、箔屋というかなり特殊な仕事をしている家に生まれ、そこの跡継ぎの方です。細かいことはわかりませんが、箔を細かく刻んだものを、着物の生地に織り込む材料を作る仕事のようです。今は絶滅状態という、こうした日本の伝統的で繊細な仕事がどんどんなくなるのはさびしいことですので、野口さんにもがんばってほしいところです。

箔画作家・野口琢郎さんのサイトです。
当日の絵がトップ画像に出ていますのでご覧ください。
http://www.takuro-noguchi.com/

私が解説コーナーでお話しした、素材を活かし、私という個人を押し付けないような演奏が理想です、という話に共鳴してくださったようで、嬉しかったです。
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