■ 07/12/1〜2 古澤侑峯さん源氏舞公演 | 2009.1.7 |
12月1日2日と青山の能舞台・銕仙会で行われた、古澤侑峯さんの公演が無事終了いたしました。 琵琶・鼓・波紋音・コンピューター音響・CG・など、豪華な出演者に囲まれ、源氏物語の世界が地唄舞によって優雅に表現されたに二日間でした。 いらしてくださった方から様々な感想をいただきましたが、そのなかで、舞いと、波紋音の音がよく合っていた、というご指摘が多数の方から共通していただきました。 特に、あるかたから、「源氏という時代に違和感なく、平安と現代をうまくむすびつけるような楽器の存在感を感じた」といわれた言葉が印象に残りました。 今回、浮舟という女性の心情、地唄舞という特性などを色々考えた上で演奏したつもりでしたので、評価していただけたのは嬉しかったです。 最後のほうは、こんな感じの語りとのセッションでした。 「この君は誰にかおはすらむ。なほいと心優し。今さへかくあながちに隔てさせ給う」と責められて、すこし外様に向きて見給えば、この子は、今はと世を思ひなりし夕ぐれにも、いとこひしと思ひし人なりけり云々」 浮舟に弟が会いに行くのですが、弟だとわかっていながら、知らぬふりをする場面だとおもうのですが、古文に弱い私には、外国語のように聞こえました。 それで、言葉の意味でなく、メロディーとして、音としてセッションしてみました。語りの方も、波紋音を聞いて、優雅に語ってくれたように感じました。語りの人が、演奏によって読み方も変化するのよ、と言っていましたのでやはり楽器同士のセッションと同じなんだな〜と思ったのでした。 さて、当日いらしたお客様は、このような古文を聞いてどのような感想をお持ちになったのか、言葉を音でなく、きちんとした意味として捉えられる方がいらした場合、このような言葉がどういうふうに受け入れられたのか、ちょっと興味があるところです。 ともかく、能舞台での二日間が無事終了いたしました。 能舞台の音響がよいことはわかっていましたが、一番小さな波紋音がとても良く響いていた、と言われ、今更ながら、能舞台の音響の素晴らしさを感じた日々でした。 ますます能舞台が好きになってしまいました。 |