今日は四国(徳島・高知)最後のコンサートだった波紋音コンサートin竹林寺のことを報告します。
大豊の永野さんの車で、午前11時に竹林寺へ着く。 日曜日なので、お遍路さんで賑わっている。 そう、ここは、四国霊場第31番札所のお寺なのだ。
お遍路さんたちを、横目でみつつ、さっさと楽器をもち、いざ、演奏会場の客殿へ向かう。
打ち合わせで借りたいと言っていた灯りが2種類置いてある。どちらでもどうぞお使いください、といってくださるので、比べてみる。 1つはモダンなデザインだが、電気なので、コードがどうしても出てしまう。もうひとつは鎌倉時代くらいのかんじでローソクの灯り。 うーんどうしようかな、と一瞬迷うが、やはりコードがないほうがいい、ということでローソクのほうをお借りする。
黒い板張りのステージにローソクたてを置くと、空間がきりっとしまる。そこへ楽器をセットすると、まあ〜絵に描いたような美しいステージの出来上がり、となった。
ここ竹林寺のお庭は、県から名勝の指定を受けているだけあって、さすが、である。 普段は、左右の庭も開け放ち、コンサートなどしているそうだが、私は左右の障子を閉め、バックの庭だけを背景として、コンサートしようと思った。
床の黒に対して、今日の衣装は白。高知でファンの多い染色家・秦泉寺由子さんの「白の領域」という衣装。バリ島の活き活きとした青竹で染めた白、である。今日はこの衣装を目当てでいらっしゃるお客さまもいらっしゃると思う。というのは、この衣装は、特別なときにしか見れない作品だからだ。
美しい衣装だが、なかなか扱いは大変なので、この衣装のための歩く練習、座る練習など、しばらくする。お客さまに、音だけでなくビジュアル面でも満足していただく、ということはなかなか大変なことだ。こういう衣装を着ると、時代劇のお姫様などはさぞ大変だろうな〜と思ってしまう。
そうこうしているうちに、お昼になってしまったので、控えの間で昼食にする。
このあとは一人になります、と言ってみなさんに出て行っていただく。 この一人になる時間がとっても大事な時間だ。 衣装を着て、控え室にいると、住職の挨拶の声が聞こえた。
え?もうはじまるの?普通の仕事だと舞台監督がいて、キュー出しがあるのにな〜とか思いつつ、あわてながらも足音をさせないように、ステージ横の部屋にいく。
今日のコンサートは、私からのお願いで、住職に声明で特別出演していただくことに。
声明から始まったコンサートは、始め静かに・・・少しづつ熱くなり・・・最後のほうは、かなり激しくなってしまったように思う。 それは、たぶん最前列が若者でうまっていたからだろうか。
頭の中では、打ち合わせのときに住職から説明を受けた、動物を踏みつけて、愛を断ち切っている仏像?が出てきてしまった。
終演後、前にいた若者グループが、波紋音のまわりに集まり、自然にセッションとなっていった。 その中には、高知情報を親切に教えてくれた、kuzume君や、関東からの旅人、旅人を案内している子、などがいた。
染色関係のおしゃれなご婦人たちから、こういった若者まで、様々な方に囲まれて、私の最後のコンサートは無事終了したのでした。
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これで、四国ツアー(徳島3箇所・高知2箇所)の報告はすべて終わり、なのですが、 翌日、永野さんの奥様につられて、近くにある天然記念物になっている大きな杉の木を拝観させていただきました。美空ひばりが、幼い頃、日本一の歌手になると祈願した杉の木だから、永田さんも何か祈願を、を言われ、拝んできました。何を祈願したかは、ヒミツです。
このあと一路徳島空港へ車でおくっていただき、四国をあとにしました。
みなさんさようなら〜。
さて、次はいつこれるかな? |