■ 28/4/5 しゃんてまライブの感想ブログ2009.1.12



前回の日記でご紹介しました、笛の横田さんそれにダンスのyukaさんとの共演が無事終了しました。

会場となった、「しゃんてま」は私と何回か共演経験があり、初めて青森で波紋音を演奏するきっかけを作ってくれた、ダンスのyukaさんの家です。yukaさんは、青森在住でしたが昨年より相模原に居を移し、自宅でイベントスペース・「しゃんてま」にて色々な企画を展開していてがんばっている人です。



ライブの模様が横田さんの熱心なファンの方のブログに丁寧に書いていただきましたので、ご本人の承諾を得て、一部をここにご紹介させていただくことにしました。

*************************************

しゃんてまライブ。今回は横田年昭さんと波紋音奏者・永田砂知子さん、それに舞踏家・いとう由香さんのコラボである。



 19:00からの開演とあって、日が落ちて室内は暗くなっていた。薄い布をかけた床照明が幻想的な雰囲気を醸し出し、部屋の隅には黒い鉄の楽器セットが出番を待っていた。
 波紋音。ざらついた鉄の質感と、いびつな半球形の形。置いているだけで空間がアーティスティックになる、オブジェのような打楽器である。

                中略

 横田さんの演奏のラストは、アランフェス協奏曲。永田さんが静かに波紋音の前に座った。ロドリーゴの有名なテーマが、アルトフルートによってやや重めに奏でられる。そこへ波紋音が押さえた音で絡む。マイナースケールに無い音。否、平均律にない音の参入で途端に音空間が緊張する。アランフェスが甘い曲想を消し、ほの暗い空間の似合う別の顔を見せていた。

 横田さんの演奏が終わり、波紋音が中央に移動して、永田さんの演奏が始まった。
 西洋音楽的な概念とは全然別のところにある音楽だ。一般的な民族音楽とも違う。音階というものが存在しない。
 半球形の鉄の楽器は、内部が空洞で、半球の断面にあたる上部にスリットが入っている。スリットによって分けられた小片の面積や形によって音色や音程が変わる。落ち着いた禅的な響きであるが、音が重なると音の波が干渉しあって、複雑なうねりが発生する。
 永田さんの演奏は、激しいリズムでアグレッシブだ。最初聴いたときはミニガムランの印象を受けたが、いつの間にかむしろケチャダンスに近いトランス感を感じていた。

 休憩を挟んで、後半はいとう由香さんのダンスを交えたコラボ。布を使った照明の演出が素晴らしく、美しい身体表現だった。
 永田さんの波紋音に、横田さんの陶器の笛、リコーダー、フルートなどが、やや低めのトーンで絡む。最初、アランフェスに波紋音が参入したときの緊張感は感じず、むしろとても調和的なものを感じた。音階のない波紋音の音世界にすっかり馴染んでしまったのかもしれない。


********************************

以上、YMWさんのブログから引用させていただきました。
こちらのYMWさんのブログに全文が掲載されています。
http://blogs.yahoo.co.jp/yellowmagicwoman/18313517.html

今回のダンスとのコラボは「水」をテーマとし、水滴〜小川〜滝〜海・・・といった水の変容がテーマでした。波紋音といえば水琴窟、というくらい水に縁のある音ですので、表現しやすいテーマでした。横田さんはあらかじめ波紋音の音をチエックして合う音を考えてきてくださったので、とてもやりやすかったです。横田さん有難うございました。



永田砂知子へのお問い合わせ・ご感想はこちらまで


CGI-design